北海道・十勝の大規模農業を支える機械たち!      国際農業機械展に行ってきました。

北海道・十勝の大規模農業を支える機械たち!      国際農業機械展に行ってきました。

農家一戸当たりの耕地面積46ha!

全国一の食料生産基地と言われる北海道・十勝地方。4割にも満たない低い食料自給率にあえぐ我が国ですが、十勝に限っては1000%を超えています。十勝農業の規模は、農家一戸当たりの耕地面積が46ha、これはドーム球場の10個分で、都府県(平均約2ha)とは比べ物にならない規模です。

最初は中古農機の交換会だった

「大規模農業」の象徴でもある十勝で農業機械の展示イベントが始まったのは1947年。「自由市場交換即売会」として開催されました。当時はまだ「馬耕」の農家もいて、徐々に機械化が進んだ時代です。新品を買えない小さな農家が、新品と買い替える大きな農家から中古農機具を買う場でした。

十勝農業の発展は農業機械展の規模拡大とともに

時代は飛んで1980年代。急速に規模は拡大し、機械はますます大型化。農作業の効率化が進み、生産額もうなぎ上りで増えました。農業機械展も国内の大手農機具メーカーの他、海外のメーカーも参戦。規模もどんどん大きくなり、今回2023年(7月6日~10日)の参加社数は100社を突破。十勝農業の発展と共に、農業機械展の規模も拡大したのです。

さまざまな農業機械をけん引するトラクターも大型化

農業機械と言って真っ先に思い浮かべるのは「トラクター」ですよね。しかしトラクターは「田植え機」や「コンバイン」とは違い、トラクター自体には農作業をする機能はありません。農業機械(アタッチメント)を後ろに取り付け、けん引しながら、動力を伝えるというのがトラクターの本来の機能です。

国内ではクボタ、ヤンマー、イセキ、三菱マヒンドラ農機が4大メーカーです。海外のジョンディア、ニューホランド、マッセイファーガソンなども活躍しています。都府県では小・中型の国産メーカーが多く、北海道・十勝ではよりパワーのある欧米のメーカーも人気があります。

「輪作」するために多種の農機が必要に

十勝地域の畑作は、肥沃で広大な耕地に、輪作体系により、小麦、ばれいしょ、てんさい、豆類の畑作4品のほか、ながいも、枝豆などの野菜を大型機械を導入して栽培するというのが最大の特長です。米なら米、みかんならみかん、のように単一の作物だけを育てる農家はありません。畑作用の農業機械は「畑を耕す」「種をまく」「苗を植え付ける」「肥料や農薬を散布する」「収穫する」…。作物ごとに異なった機械が必要です。

酪農・畜産にも多くの機械が活躍

また酪農・畜産も盛んです。牛の飼育に必要な農機として「たい肥をまく」「牧草を刈る」「牧草をロール状に束ねてラップで包む」「デントコーンを刈って細かく砕く」「牛舎で牛に餌を与える」…。買いそろえる農家さんも大変です。

間近に見る大型農業機械に圧倒

農業機械展では各メーカーが小学校の体育館ほどもある巨大なテントを建て、中に様々な農機を展示しているほか、説明してくれたり実演もします。農業機械を見慣れている農家の人はさほど驚きもしませんが、見たことのない人が間近で見ると、その迫力に圧倒されます。

大型でも繊細な技術を併せ持つ

太い根が張る原野を一瞬で畑に変えるパワフルな耕うん機やロール牧草を何段も高く積み重ねるリフター、自動的に大きさを選別しながら収穫できるジャガイモの収穫機…。どれをとっても大型かつ繊細な技術が満載の機械ばかりが並んでいます。

将来を見据えるスマート技術

また担い手不足、高齢化を背景にした最新技術も目を引きます。遠隔操作や事前の設定により無人運転が可能な自動運転機能を搭載したトラクターをはじめ、人工衛星やドローンを利用して圃場の状態を観測したり、農薬や肥料を散布する軽量ヘリコプターなど、いわゆるスマート農業の最新技術も展示され、「農業もこういう時代になったのか!」と感心させられます。

4年後には農業はどんな時代に?

4年に一度の大イベントですが(今回は新型コロナにより5年ぶり)、次回2027年の開催にはどんな機械が展示されるのか⁉「収穫から出荷まで、機械が全部やってくれる」「1人で何百haもの畑を管理できる」「ロボットが牛を育てて肉や牛乳を出荷する」…。どんな農業機械が畑で活躍しているのか、今から想像が膨らみます。

さて、食ベレア北海道ではそんな大規模農業を展開する北海道・十勝の農産物をたくさん取り扱っています。大型トラクターが走る北の大地に思いをはせながら、おいしい農産物、乳製品をお買い求めください!

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