幻の玉ねぎ“札幌黄”を栽培する「たまみ農園」

幻の玉ねぎ“札幌黄”を栽培する「たまみ農園」

このコラムでは、先日取材をさせていただいた、北海道札幌市丘珠(おかだま)エリアにある「たまみ農園さん」を紹介します。

札幌の伝統野菜“札幌黄”をできる限り低農薬で栽培するたまみ農園さん。期間限定でオープンする軒先直売所も大好評です。

2023年の初競りが行われた札幌黄

国産玉ねぎの始祖、札幌黄

数日前、札幌の伝統野菜「札幌黄」が、札幌市中央卸売市場で初競りが行われたというニュースがありました。今年の初競りは、10kg1万円、通常品種の約17倍もの高値で出荷されたそうです。

札幌黄は、日本産玉ねぎの始祖。その歴史は、明治時代まで遡ります。札幌村(現在の札幌市東区丘珠地区辺り)で、日本で初めて栽培が始まりました。

食の世界遺産「味の箱舟」に認定、後世に残したい札幌黄

札幌で広まった札幌黄ですが、平成に入ってからは、栽培の難しさや玉ねぎ畑の住宅地化が進み、札幌黄の生産農家さんは減少していきました。

その後、地産地消運動や、在来種見直しの活動のお陰もあり、2007年に日本スローフード協会が定める、食の世界遺産「味の箱船」に認定され、近年再注目されています。現在は、札幌市内で30件ほどの生産農家さんがあるそうです。

4代目園主、橋場さんご夫妻が営むたまみ農園

たまみ農園のモットーは食べて笑顔になる野菜づくり

たまみ農園さんは札幌黄発祥の地、札幌丘珠地区にあります。

昔から愛され続ける札幌の伝統野菜札幌黄を、食味や品質にこだわって生産しています。

現在は4代目園主、橋場和実さんと奥様が中心となり、できる限り低農薬で栽培、安心安全で、食べて笑顔になってもらえる野菜をモットーに、札幌黄をはじめ、玉ねぎ数品種を栽培しています。

ストレスをかけないよう玉ねぎを栽培

たまみ農園さんでは、春の種まきから定植、収穫まで、玉ねぎにストレスをかけないように心がけて栽培しています。秋の収穫後には、緑肥作物や鶏ふんなど有機肥料を使い、土壌の維持・改善に努め翌年に備えます。

また、なるべく薬に頼らず手作業で除草したり、土壌の通気性を良くするための中耕、成長に合わせた追肥など、徹底した生育管理で栽培。一度の農薬使用量を規定の最低値に抑え、できる限り低農薬に努めています。

たまねぎ農家の軒先で始めた直売所も好評

橋場さんご夫妻は「もっとたくさんの人に、札幌黄を知ってもらいたい」という思いから、数年前からたまねぎ農家の軒先で直売所を開始しました。

生産者さんから直接購入できる札幌黄を目当てに、遠方から訪れる方も多いそうです。

甘みと辛みのバランスが良い札幌黄

加熱するとさらに甘くなる札幌黄

札幌黄の特徴は、甘みと辛みのバランスが良いことです。一般的な玉ねぎの糖度は9度前後なのに対し、札幌黄は13度と非常に甘く、クラフトオリゴ糖も豊富に含まれています。加熱すると甘み、柔らかさが増してとてもおいしいです。また、肉厚なので食べ応え抜群です。

“幻の玉ねぎ”とも言われる札幌黄

一方で札幌黄は病気に弱く、天候にも左右されやすいので、栽培が難しい野菜です。橋場さんも「収穫を無事に終えるまで、何度経験しても毎年不安です」とおっしゃっていました。

形が不揃いになりやすく、日持ちがしにくいため、生産農家も少ない札幌黄。市場に出回ることも少ないため、“幻の玉ねぎ”とも言われています。

たまみ農園橋場さんイチオシの食べ方

札幌黄は加熱すると甘みが増すので、シチューやポトフ、カレーなど煮込み料理と相性が良い玉ねぎです。

なかでも、橋場さんイチオシの食べ方を聞いてみました。

イチオシの食べ方その①札幌黄の肉じゃが

串切りにした札幌黄をアメ色になるまで炒めて使うのがポイント。その後は、いつも通り各ご家庭のレシピで。

家庭料理の代表格、肉じゃがが格別なおいしさに。

イチオシの食べ方その②札幌黄の天ぷら

縦半分に切ってから、切り口を下にして置き、1cmほどの幅に切ります。衣をつけて揚げる際、爪楊枝を刺すとバラバラになるのを防げます。

シャキシャキの食感と優しい甘みで子ども大好きな味です。

今が旬!たまみ農園の札幌黄

このコラムでは、幻の玉ねぎ“札幌黄”を栽培するたまみ農園さんを紹介しました。食べレア北海道では、今が旬!たまみ農園さんの「札幌黄」を期間限定で販売中です!この機会、ぜひお見逃しなく!

余談ですが、たまみ農園さんの取材中、偶然同じ年齢の息子がいることがわかり、奥様と私はお互いの息子のやんちゃ話で盛り上がれたのも嬉しかったです。ありがとうございました!

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