2024 ラワンブキ完全ガイド:北海道足寄町の巨大フキ!食べ方から保存方法まで

2024 ラワンブキ完全ガイド:北海道足寄町の巨大フキ!食べ方から保存方法まで

ラワンブキとは?北海道遺産にも選ばれた日本一の巨大ふき

自生地と特性:ラワンブキは、北海道足寄町の螺湾川沿いに自生する巨大なアキタブキの一種です。この地域の冷涼な気候や豊富なミネラルを含む螺湾川の水、火山灰を含む土壌が、ラワンブキが大きく育つ理由と考えられています。特に、このフキは草丈が2~3メートルにも達し、茎の直径が約10センチメートルにもなることがあります。ラワンブキはアクが少なく繊維が柔らかいため、調理がしやすく、天ぷらなど様々な料理に使われます。

北海道遺産としての価値:2001年に北海道遺産に選ばれた螺湾ブキは、地域の自慢の一つであり、足寄町ではこの特産物を保護し、持続可能な利用を促進しています。ラワンブキの苗や種の持ち出しは禁止されており、商標登録もされています。これは地域の特産品としての価値を保護し、他地域への無断持ち出しを防ぐためです。

足寄町民の誇り:ラワンブキはその大きさと味で知られており、食物繊維やミネラルが豊富で健康に良い食材です。6月から7月にかけてが収穫期で、この期間には新鮮な螺湾ブキを味わうことができます。また、足寄町では「足寄ふるさとラワンブキまつり」などのイベントも開催され、地元の食文化を楽しむことができます。

入手しにくい希少性:ラワンブキは足寄町の螺湾地区の一部の農家しか栽培しておらず、採れたてのラワンブキは極々少量が地元に出回るだけです。したがって産直系のサイトからお取り寄せで購入するほかには、入手の手段がほとんどありません。

なぜこれほどまでに巨大化⁈:川に含まれるミネラルの秘密

ラワンブキが取れるのは足寄町の螺湾川流域に限ります。螺湾川は北海道の三大秘湖の一つで、活火山の雌阿寒岳の麓にある「オンネトー」に源流があります。螺湾川の水質を調査した九州大学農学部の研究チームによると、螺湾川の上流の雌阿寒岳ふもとから流出する河川水に窒素、リン、カリウム、マグネシウム、カルシウムといった植物の成長に必要な栄養分が、平均的な河川水よりも約10倍程度多く含まれていることがわかりました。この源水が、下流の河川沿いの土壌に入り、栄養分が増えることで、ラワンブキの巨大化を引き起こしていることがわかったのです。(九州大学HPより)

ラワンブキの美味しい食べ方:レシピから保存方法まで

料理法:ラワンブキはアクが少なく独特の大きさ、味、風味、やわらかくシャキシャキした食感からいろいろなレシピに対応します。ラワンブキを使った料理のレシピを3つご紹介します。これらのレシピは、ラワンブキの柔らかい食感と栄養価を生かす方法で選びました。

螺湾ブキの天ぷら:螺湾ブキは皮をむき、一口大に切ります。塩を振って軽くあく抜きをした後、天ぷら粉をまぶして揚げます。揚げたての熱々を塩や天つゆでお楽しみください。
螺湾ブキの煮物:螺湾ブキを一口大に切り、油で軽く炒めます。砂糖、醤油、みりんで味付けし、少量の水を加えて蓋をして弱火で煮込みます。螺湾ブキが柔らかくなるまで煮て、味を染み込ませます。


螺湾ブキのサラダ:螺湾ブキを茹でて冷まし、食べやすい大きさに切ります。新鮮な野菜(レタス、トマト、きゅうりなど)と一緒に盛り付け、ドレッシングで和えます。サラダにはオリーブオイルとレモン汁を混ぜたドレッシングがおすすめです。

これらのレシピは、螺湾ブキのシャキシャキ感と味わいを最大限に楽しむことができます。料理の詳細や他のバリエーションについては、地元のレシピを集めたウェブサイトや料理本でさらに探してみてください。

保存技術:ラワンブキを長く楽しむコツ

冷蔵・冷凍保存

1.清掃と下処理:生の螺湾ブキを冷水でよく洗い、必要に応じて外側の固い皮を剥きます。
塩を振ってから、軽くもむことでアク抜きを行います。
2.茹でる:大きめの鍋で水を沸騰させ、塩を少々加えて螺湾ブキを入れます。
数分茹でた後、冷水にとって色止めをします。
3.保存:冷めた後、食べやすい大きさに切り、ジップロックや保存容器に入れて冷蔵庫で保管します。
水に浸しておくとさらに鮮度が保たれます。
これにより、螺湾ブキを数日間は新鮮な状態で保存することができます。長期保存が必要な場合は、茹でた後に冷凍保存する方法も有効です。

塩漬け保存

1.下処理:螺湾ブキをよく洗い、外側の固い皮を剥きます。
アク抜きのために軽く茹でることもできます。
2.塩蔵:茹でた螺湾ブキを冷まし、食べやすい大きさに切ります。
切った螺湾ブキを密封可能な容器に入れ、適量の塩をまぶしてよく混ぜます。
3.容器の蓋をしっかり閉め、冷蔵庫で保存します。
塩蔵によってラワンブキは長期間保存が可能となり、風味も増すため、さまざまな料理に活用できます。

山菜から栽培へ:種苗を守る足寄町の挑戦

ラワンブキは足寄町螺湾地区で自生しており、従前までは「山菜」として認知され、多くの山菜ファンが山奥の沢沿いで自由に採取していました。ところが乱獲やマナーなどが問題視され、近年は農家による栽培方法が確立しました。農家が栽培することで自然を壊すことなく安定的に供給が可能になったのです。


ラワンブキの栽培は、種苗からの育苗が一般的で、JAあしょろによる種苗の管理下で行われています​。螺湾ブキの種苗は商標登録されており、足寄町と地元農協が管理下に置いています。このため、足寄町外への持ち出しは制限されており、地域内での栽培によりその特性を維持しようとしています。地元の農家や研究機関が関わることで、適切な環境での栽培が進められています。

北海道足寄町で栽培されているラワンブキは、日本全国にその名を知られるようになりました。特に「北海道遺産」に認定されたことは、ラワンブキが地域の自然と文化の両方を代表する存在であることを象徴しています。ラワンブキの利用と保全のバランスを考えながら、この貴重な自然資源を未来に渡って大切にしていくことが大切です。

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